「りロード」を自分なりに解釈してみた

豆柴の大群の「りロード」は、クロちゃん作詞の中でも特に理解が難しい楽曲だと思う。 正直に言うと、最初は何百回聴いても意味がまったく分からなかった。 曲自体は中毒性があってとても良いのに、内容は掴めず、リズムやパフォーマンスとして楽しむだけの曲だった。

しかし、歌詞を何度も繰り返し読み込んでいるうちに、ある瞬間ふと腑に落ちる感覚があった。 「あれ…こういうことなんじゃないか?」と。

これはあくまで自分なりの解釈であり、正解かどうかは分からない。 ただ、なぜかこの解釈がクロちゃんの意図に近い気がしている。 そんな前提で、整理してみた。

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1番

過去と向き合い、新しいスタートへ

心の余白 探し求めた
すだれ模様
枝分かれしていく感情
おとぎ話の様に異物混入アイウォンチュー
ルール破って大目玉喰らい
津々浦々
後悔の桟橋駆け抜けて
履き潰した気持ち
マトリョシカに詰めて

ここまでは、おそらくモンアイ時代の苦しさや後悔、過去の失敗を描いているように感じる。 それらを踏み潰すか、あるいは心の奥にしまい込み(マトリョシカ)、新しくやり直す直前の状態。

「心の余白」を探すというのは、新しいもの(おそらく新しい覚悟と出発)を入れるための空白を作ること。 そのために感情を整理し、押し込めている。

「異物混入アイウォンチュー」は、その空白に新しいスタートを入れたいという強い願望。 違和感すらも受け入れてでも、新しい自分になりたいという意思に見える。

希望と覚悟

ケサランパサラン背中につけて
豆になんなきゃ!
(たいへんだー ていへんだー)

ケサランパサランは幸運をもたらすが、目を合わせたら命さえ危なくなるどこか不気味で不安定な存在。 その「希望」と「リスク」を背負って、もう一度走り出すという決意。

同時に「たいへんだー」という叫びは、 これからの道が楽ではないことを理解したうえでの覚悟にも感じる。

自分たちを壊してでも進む

独りよがりのチキンレース (I love you you love I)
色づくあの子にアッパーカット (yeah)
おどけてみせて
安全バーを引っこ抜け!

ここはその覚悟の具体化。

・独りよがりでも突っ走る
・停滞している仲間がいれば叩き起こす
・ふざけることもする覚悟で、
・自分のLimitation(制限)に「安全バー」を外すように封印解除しちゃえ!のこと。

つまり、ここはクロちゃんからの助言であり、メンバー自身の決意でもあるように感じる。

ピンチをチャンスへ

ピンチがチャンス早変わり (I love you you love I)
エンドロールは流させない

モンアイの1年はピンチだった。 でもそれをチャンスに変える。 「エンドロールは流させない」は、 このまま終わらせないという宣言であり、 クロちゃん自身の覚悟であり、メンバーへの約束のようにも聞こえる。

村人Aのモンスター

がいはんぼしを削ってでも
村人Aのモンスター

これはかなり象徴的な部分。

激しいダンスや活動で体を酷使し、痛みすら伴う現実。「がいはんぼし」は激しいダンスを続けるアイドルによくある辛い症状かもしれない。 それでも、それを削ってでもなお目指す先がある。

「村人A」はRPGでいうただの一般人、名前の与えられてない極めて普通のNPCなのだ。 その普通のNPCが「モンスター」になる。

つまり 普通のアイドル → モンスター級の存在へ

モンスター = モンスターアイドル = モンアイ = 豆柴の大群

どんな苦しみを伴っても、圧倒的な存在になるという決意。

2番

理不尽な現実と向き合う

手に入れるため 体当たりして沈んだ船
トーテンポールに子守唄
爆発寸前ダイナマイト
眠った王子にハイキック

ここは非常に抽象的だが、共通しているのは “普通ではない状況”。

・努力が無駄になる
・意味のない行為
・危険な状態
・本来ありえない行動

つまり、活動の中で直面する理不尽や不条理の象徴だと思う。

それでも進む理由

振る舞う気持ちはドッテンカイメイ
(Oh wow) セキセイインコの立ち姿見て 雨天決行!
(たいへんだー ていへんだー)

(振る舞う気持ちはドッテンカイメイ) 先に例えた4個の例のように、理不尽なことがたくさんあってたまには気持ちはひっくり返るほど揺れる時もあるでしょう。

それでもセキセイインコの立ち姿見て「雨天決行」。

セキセイインコ=愛で豆柴の大群を見守っている存在。 つまりファン(豆粒)の存在。

どんな嵐でも、見てくれる人がいるから進む。 それが支えになっている。

3番

未来と成功

僕には1節=過去、2節=現在、3節=未来という構造に見えます。この流れで3番も解釈してみます。

まばゆい光に寄り添って (I love you you love I)
はみ出した気持ちにロックオン (yeah)

成功に近づくほど、その過程で生まれる感情を見逃さない。 ロックオン=狙いを定める

成功そのものだけでなく、その途中の感情すら大切にする姿勢。

努力の果実

溢れる涙
泣いた分だけ肉食って
トースターに夢を詰めて (I love you you love I)
閉店セール待ったなしジャンプ (yeah)
値切り出来ない
前代未聞
潜在能力モンスター

ここは、これまでの流れを踏まえれば理解しやすい。

苦しくて流した涙でも、成功して流した涙でも、 その分だけちゃんと力に変えて、成功の果実を思いきり食べよう、という意味に感じる。

「トースターに夢を詰めて」はかなり象徴的で、 トースターにパンを入れてしばらくすると、中では確実に熱が蓄積されていて、焼き上がった瞬間に「ポンッ」と飛び出すように、 メンバーの夢も、タイミングが来れば一気に“弾ける”というイメージ。

「閉店セール」はしない。 つまり安売りはしないし、自分たちの価値を下げるようなことはしない。

だから「値切り出来ない」。 自分たちの価値は交渉の対象ではない、ということ。

なぜなら、 「私たちは前代未聞の潜在能力MAXのモンスターアイドルだから!」という流れ。

絶望すら武器にする

絶望のスパイスをまぶして北北西へと
目的地を通り過ぎても 悪霊退散イナバウアー

成功までの過程で感じる絶望も、ただのマイナスではなく、スパイスのように作っている料理の調味料として振りかけて前に進む。

北北西は、最終目的地(成功)を意味する。
だが、なぜ「北北西」なのかが謎。
考えられるのは、 アルフレッド・ヒッチコック監督の映画『北北西に進路を取れ』に代表されるように、北でも西でもない「中間」の方向として、予測不能な旅や冒険的な要素を象徴する際に使われることがあるので、成功に向かってる豆柴の大群の旅を象徴として使われたんじゃないかと思う。

そして、たとえその目的地を通り過ぎてしまっても、そこで終わりじゃない。イナバウアーのように、美しく、大きくしなやかな軌道で戻ればいい。つまり、失敗したとしても、綺麗に回収して、目的先に結局たどり着けばいい、ということだと思う。

終わりに。

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この曲は一見すると意味不明な言葉の羅列に見えるが、 全体としては

・過去
・現在
・未来

を描いたストーリーになっているように感じた。

そして何より印象的なのは、 「普通の存在からモンスターになってやる」というテーマ。 そして、トースターのイメージ、北北西という文学的な表現などクロちゃんは天才じゃないかな。。。と思った。

この解釈が正しいかは分からない。 でも、自分の中ではこれが一番しっくり来ている。

今日、この曲がますます好きになってしまった。 しばらくずっと聴きたい。